◆ロストワールド･･･◆

･･･昨晩のことでした。(＝◇＝;)　

いつかは、お目にかかるだろうと思ってはいたのですけど、
そいつは、宅急便の中に潜り込んで侵入してきました。


箱を開けると、カサカサカサと･･･
黒くてテカテカした平ぺったいヤツが出てきたのです。

途端、あたりは阿鼻驚嘆の渦の中に･･･なんて･･･
普通、そこで全員がドン引きになるはずなのに、
引いたのは、わたしだけ･･･　ﾄﾞｳｼﾃ？(￣ー￣；　


･･･そうなのです。
北海道では、まったく見なかったので、みんな認識ができてなかったのです。
そいつが何億年も進化していない究極の生物『ゴキブリ』だってことに･･･

みんなして、
『なになに？なんなのこの虫？』･･･って･･･　(ﾟｰﾟ;　

ありえないでしょう･･･その反応は･･･(;^_^A　



そのくせ、スリッパを半ば強引に持たされ、
古代生物との戦いを一方的にわたしに押し付けるなんて･･･あんまりです。

（飛んじゃダメ、飛んじゃダメ！)と祈りながら、
スリッパを片手で握り締め、玄関先で大格闘の末、
数分後、なんとか平和を奪還することに成功しました。



でも、きっと彼らはそのうちもっと数を増やしてくるかも･･･？(ﾉ≧ο≦)ﾉ



･･･家族全員で戦って欲しいと思う今日この頃です･･･　(Ｔ▽Ｔ;)　














『ﾌﾝ///』



『アナタの姉は、このくらいのこと言わないと、いうこと聞きそうもないじゃないの。』

『･･･わたしは別にわたしのフィールドを荒らされたくないだけよ。』








『いつまで上に乗ってるですぅ･･･』

『邪魔です･･･早く、どきやがれですっ』









『蒼星石、蒼星石･･･』

『ﾋｯｸ･･･水銀燈ったら、酷いんですぅ･･･』

『翠星石は、ただ蒼星星のお洋服を探しに来ただけだっていってるですのに･･･』









『･･･もう大丈夫だから･･･翠星石･･･』

『･･･マスターが僕を呼びに来たんだ･･･』

『･･･ね･･･一緒に下に戻ろう･･･』












『そうね、それがいいわぁ～♪』

『とっとと早くその目障りな泣き虫人形を連れて帰って下さらないかしら？』







キッ!!



『何言ってやがるです、このスットコドッコイ。』


『チビチビオツムで、自分の寝ぐらさえ覚えられねぇくせに･･･』

『極悪でアタマまで弱いなんて不幸の極み!･･･ですぅ。』










『･･･なぁんですって？』











『･･･だから、もうやめなよ二人とも･･･』

『行くよ、翠星石。』









『・・・だって、水銀燈ったら･･･』










『･･･僕のいうことが聞けないの、翠星石？』










『でも･･･その･･･蒼星石だって･･･そのお洋服･･･』

『翠星石だけ･･･踏んだり蹴ったりは･･･理不尽ですぅ･･･』














『･･･わかったよ。』

『じゃあ、君の好きにしたらいい･･･』

『せっかく、マスターがこれと同じドレスを君にって、買ってきてくれてるのに･･･』



『･･･ずっと、ここで水銀燈とにらめっこしてるといいよ。』










『同じドレス･･･？』





テクテクテク･･･



『何してるですか、グズグズするなですっ、早く、帰るですよ！蒼星石。』












『･･･････････････もう･･･』
















『ﾌﾟｯ･･･相変わらずね、貴女の大切な姉は･･･蒼星石･･･』

『･･･とっても、至高の少女【アリス】とは、程遠いんじゃなぁい？』











『ﾌﾌ･･･そう･･･かもね。』

『･･･でも･･･僕は、それでいいんだと思う･･･』


『水銀燈･･･君は･･･』










『･･･なに？』













『･･･････いや、なんでもないよ。』

『そうだ、マスターが、これを君にって･･･』






パサッ




『･････････サマードレス？』



『今更･･･もう何月だと思ってるのよ、アイツは･･･』















『はは･･･確かに少しずれちゃってるけど･･･ね･･･僕のもこんなんだし･･･』




『でも･･･』

『･･･誰かだけじゃなく･･･僕たちみんなのことを思ってくれてる･･･』

『･･･そうだよね･･･水銀燈？』











『･･･････････////』














『じゃあ、マスターの用事も果たしたし、僕は帰るよ。』










『･･････････待ちなさい･･･蒼星石。』











『･･･なんだい？』














『あの･･･』



『･･･あのお馬鹿な貴女の姉に伝えておいて頂戴。』

『こ･･･今度来る時は、ノックくらいしなさい･･･って』


『別にわたしは、ここの衣装の番人でもなんでもないんだから･･･』







『･･･っていうか、むしろその逆だわぁ～』









『･･････うん･･･ちゃんと伝えておくよ。』





『貴女たち･･･ブ･･･ブサイクなんだから･･･少しドレスを気にしなきゃ最悪でしょ･･･』

『同じ薔薇乙女として、わたしが恥ずかしくないようにしなさぁい。』


















『蒼星石ーっ、なぁに、水銀燈と長話してるですか？』

『先に下に下りちゃうですよぉ。』











『ああ、今、行くよ、翠星石。』