＊＊＊元旦って、一年の計？＊＊＊

『明けましておめでとう御座います。』



『どうぞ、今年も宜しくお願いいたします☆』







『・・・・・・・・・・・』







『どうして、蒼星石がのっけから挨拶をしてるですか？』

『お留守を頼まれたのは、この翠星石ですのに・・・・』






『だって、翠星石、昨日、振袖を着るの嫌だって、いったじゃない。』

『やっぱり、日本の新年の挨拶っていったら、和服でしょう？』







むぅ・・・



『お前は振袖ってヤツを着たことがねーから、そんなことがいえるのです・・・』



『振袖っていうのはお腹をぎゅうって、締め付けるのですぅ・・・』

『あんな苦しい服は、拷問以外なにものでもねーです。』

『日本にいる人間の女は、よくあんな姿でいることができるですよね？』

『きっと、よっぽど忍耐強いか、お腹に何も入ってないかのどっちかです。』

『まるで・・・・水銀燈みたいですぅ。』

『でも、だからといって、挨拶を勝手にするのは、妹として、自覚が足りないです。』








『待ちなさい、翠星石・・・その考えは、間違っているのだわ。』


『蒼星石のいうとおり、日本にいるのだから、郷に入っては郷に従え・・・なのだわ。』

『それに・・・・・・・振袖も、とてもいいものよ♪』

『なんていっても、華やかで綺麗だし・・・それに情緒があるのだわ☆』







『･・・・・・・・・・・・・・・・真紅だって、今年は着てねーじゃないですか？』






『・・・・わたしは昨年ご挨拶しているのだもの・・・今年は遠慮したのだわ。』

『今年は、貴女が挨拶したいだろうと思って・・・・・・・・ね？・・・・・・翠星石。』






『そういえば・・・・・・・！！』





『う”～ぅ・・・・・・・・・・・・・嫌なことを思い出しちまったです。』




『・・・・・・・・・来年こそは、翠星石がご挨拶するですぅ・・・』





『【一年の計は、元旦にあり】とは、よくいったものね。』





『・・・・・・・・・・・・・・どういう意味です？』